クラウドストレージ業界の最後の砦とも言えるAmazonが提供する「Amazon Drive」ですが、米国時間6月8日のAmazon Drive FAQにて「Amazon Drive」の容量無制限のストレージプランを廃止するという告知がされました。

これによって容量無制限のクラウドストレージサービスを提供する会社は無くなった事になる。日本では無制限のサービスはまだ継続中で、新規登録者は3か月無料で利用できるというキャンペーンを行っています。アマゾンジャパンは現時点でAmazon Driveの日本版について「無制限プラン変更の有無は未定」とのコメントをしています。ん~、なんとも言えない感じですね。恐らく米アマゾンからの指示待ちと言った所なのでしょうか?

米国の無制限サービスの終了を受けて今後、日本でもどのような展開になるかは予想が出来ないし決して安心できるものではないでしょう。容量無制限というのが他社にはないAmazon Driveの強みだっただけに、このニュースは多くのユーザーにとって悩ましい事態となってしまった。
今回のニュースにより、クラウドストレージサービス競争に一つの終止符が打たれた感がありますが、更に今後どうなっていくのでしょうか?

今やクラウドストレージは無くてはならないもの


クラウドストレージ(オンラインストレージ)とは、インターネット経由でデータを保存し、通信回線によってアクセス、および共有するためのものです。スマホやパソコンに保存された写真やビデオ・音楽やデジタルコンテンツ等のデータは、その端末のデータを記録する所が壊れてしまうと二度と復活させる事が出来ませんが、ネット経由でクラウドストレージに保存しておけば貴方の大切なデータは如何なる環境であっても壊れる事はありません。USBメモリやHDDは壊れたり紛失してしまえばお終いですが、インターネット上に保存する事でその心配は一切なくなるのです。
現在、多くのIT企業がそのクラウドサービスを提供しており、保存できる容量によって値段が変わっているような仕組だ。

容量無制限が強みだったAmazon Drive


Amazon Driveの無制限ストレージプランはアメリカから2015年に開始した後、瞬く間に各国にそのサービスを拡大していき、日本でも2016年の7月にそのサービスが始まったばかりでした。Amazon Driveは他社には無い容量無制限のストレージプランがお手頃プライスで利用できるという所が最大の強みであり、顧客の拡大に繋がったわけです。米国版が年額59.99ドル、日本では年額1万3800円(税別)で無制限のプランを利用できるとういものでした。
Amazon Drive用アプリもPC / iOS / Android向けに提供されてます。このアプリがまた大変便利で、ユーザーが撮影した写真や動画を自動でAmazon Driveに保存したり、ご自身のコンピュータにバックアップすることも可能なんです。また細かい点で言えばファイルを非圧縮で保存できる点も実はとても優秀な特徴の1つなのです。

なぜ無制限プランを廃止したのか?


米Microsoftが提供している「OneDrive」や米Bitcasa等、他社がこぞって容量無制限プランを廃止していった中、Amazon Driveだけが守り続けていたサービスをどうして廃止してしまったのか?やはりデータセンターの面積やサーバーの台数などの問題で採算が合わなかったのだろうという見解が最も有力だと言えます。Amazonを倣って似たようなサービスを立ち上げた企業が軒並みサービスを終了した所を見ると、やはり無制限にストレージを提供させてしまうのは相当な負担になっていたのでしょうね。これにより各社のストレージサービスの無いようにおいては大きな差はなくなったとも言えます。

アマゾンはクラウド業界では最大規模とも言われていたので、そのアマゾンが無制限を実現できないのであれば他社にも出来ないだろうという意味で「最後の希望」としての期待をかけられていました。

「1TBごと」の料金に変更された米Amazon Drive


今回、変更されたのは各プラン毎に1TBづつ階段性でプランが分けられたという点と、その上限が30TBまでという事です。例えば1TBまでのプランだと59.99ドル、それ以降は1TB増えるごとに59.99ドル値段が加算されていくという感じだ。
あれ、59.99ドルと言えば・・・そう!プラン変更前の米OneDriveの無制限サービスの時の値段と一緒なのです!!今までは年間59.99ドル払えば何も気にすることなく自由気ままに写真や音楽、レジャーで撮影した動画なんかも入れたい放題だったのに・・・今後は同じ値段で2TBしか使えないのです!!高解像度の写真や映像なんかを扱う仕事をしてる人は勿論、一般的な使い方をしていたとしても恐らく1TBは近い将来、誰もが到達するであろう数値です。特にクラウドサービスを利用するに於いて容量をいちいち気にしていてはその意義すらも損なわれてしまいます。このプラン変更はユーザー達に大きな波紋を呼ぶことでしょう。

旧プラン 価格
無制限 $59.99

 

新プラン 価格
100GB $11.99
 1TB $59.99
2TB $119.98
3TB $179.98
4TB $239.96
5TB $299.95
6TB $359.94
7TB $419.93
8TB $479.92
9TB $539.91
10TB $599.90
20TB $1119.80
30TB $1799.70

元々の無制限プランが$59.99なので、たとえば今後10TBの容量のプランを選んだら、今までの10倍の料金がかかってしまう事に・・・これには泣けてきますね。

プランはいつ切り替わるのか?


ユーザーは、それぞれの無制限プランの有効期限までは無制限プランを使用できます。それ以降は自動更新機能をオンにして1TB以下のデータを保存しているユーザーは1 TBプランに自動で更新されます。自動更新機能をオフにしているユーザーや1TBを超えるデータを保存しているユーザーはアカウントの[Manage Storage]ページにアクセスして、新しいプランを選択する必要があります。
※1 TB以上のデータを保存してる状態で新しいストレージプランに変更手続きをしないとどうなるか?

無制限ストレージプランを契約していたユーザーは6か月以内に新たにプランを選択しない場合、または選択したプランより使用容量が超過している場合、アップロード時期が古いファイルから順に超過分が削除されるという・・・なんと恐ろしい。都合の良いタイミングで新プランに変更するしかなさそうです。(写真ファイルだけを無制限に保存できる「Prime Photo」はサービスを継続するようですので、アップロードの古い写真以外のデータから消えていってしまうという事ですね)

因みにamazonに次ぐクラウドサービスの大手Googleドライブですが、米Googleドライブで10TBのストレージサービスを利用するには年額1199.88ドルが必要になるらしいので、その場合ですとAmazon Driveの$599.90ドルの方が割安という計算になります。

貴方に合ったクラウドサービスを


まだ日本のAmazon Driveでは年額1万3800円(税別)で無制限に使用できる状態ですが「無制限じゃなくても良いからもっと安いクラウドサービスが良い」と言った人もいるでしょう。という事で、日本でも有名なクラウドサービスをいくつか紹介してみようと思います。

「OneDrive」

無料プラン:5GBに変更
有料プラン50GB(1.99米ドル/月)、1TB+Office365(9.99米ドル/月)

「Dropbox」

無料プラン:2GB
有料プラン:1TB(1200円+税/月)

「Google ドライブ」

無料プラン:15GB
有料プラン:100GB(2,500円/年)、1TB(13,000円/年)、10TB(99.99米ドル/月)、20TB(199.99米ドル/月)、30TB(299.99米ドル/月)

「iCloud Drive」

無料プラン:5GB
有料プラン:50GB(130円/月)、200GB(400円/月)、1TB(1300円/月)

今後のクラウドサービスの行方は?


容量無制限の最後の砦でもあったAmazon Driveが無制限のサービスを終了した事によって、一つの祭りの終わり感を抱かざるを得ません。とはいえ、大切なデータをクラウドにアップロード保存しておくことは非常に大切な事だと思いますので、どんなプラン変更であってもユーザーは承諾していくしかないのではないでしょうか?安全はお金では代えられませんからね。
とはいえ、日本に於いてはまだ容量無制限のサービスは継続中で今も廃止の予定については決まってないとの事なので、米Amazon Driveと同じくサービス終了にならない事を祈る他ありません。